クッキングサロン小森 オリジナル和風レシピ(No.014)を紹介します。
和風料理の魅力は、そのシンプルさにありながらも、深い味わいがあります。今回は、ご家庭で「プロの味」を再現できるような、人気の「鶏鞍馬焼き」、さっぱりとした「大根の酢醤油かけ」、優しい味わいの「切り干し大根の煮物」、そして伝統的な「葛餅」の作り方をご紹介します。ここで紹介しているレシピは分量が4人前になっています。作りたい量に応じて、加減してください。
なお、本レシピのPDFファイル版(いつもの、クッキングサロン小森形式のレシピ)は以下からダウンロードできます。
1.鶏鞍馬焼き
香ばしさと味の深みが自慢の一品です。伝統のたれと卵白のコーティングが絶妙に絡み合い、素材の良さを引き出します。シンプルながらも食卓を華やかに彩るこのレシピで、家族にプロの味を届けましょう
材料(4人前)
A:下味用
- 鶏もも肉:2枚
- 塩:適量
- 卵白:1個分
- 木の芽:適量
B:たれ用
- 砂糖:35g
- 醤油:100cc
- 日本酒:大さじ4
その他
- 茄子:適量
- 葱:適量
- いんげん:適量
手順
1. たれの準備と鶏肉の焼き方
- Bのたれ用材料を混ぜ、中火で煮詰める。
- 煮詰まったら2/3量になるまで火を止めず続ける。
- たれが2/3量になったら火を止め、一旦別の容器に移す。
- 鶏もも肉にBのたれを塗りながら、強火で表面に焦げ目がつくまで焼く。
- 途中でたれを何度か塗りながら焼き色をつける。
- 焼き上がった鶏肉は一口大に切り、盛り付ける。
2. 下味用鶏肉の焼き方
- Aの鶏もも肉に塩を適量振り、網で焼く。
- 両面に焼き色がつくまでしっかりと焼き上げる。
- 焼けた鶏肉に卵白を塗り、木の芽を飾る。
- 卵白が固まるまで軽く炙ると良い。
- 最後に一口大に切り、盛り付ける。
3. 野菜の準備
- 茄子は皮をつけたまま焼き、皮を剥いてさいの目に切る。
- 葱は5cm長さの筒切りにし、焦げ目がつくまで焼く。
- いんげんは塩茹でして、冷水にさっとくぐらせておく。
2.大根の酢醤油かけ
シャキシャキの大根に香り高い酢醤油かけは、簡単ながらも味わい深い一品です。さっぱりとした口当たりで、食欲のない日にもぴったり。このレシピで、いつもの大根をもっとおいしく、もっと特別に。
材料(4人前)
- 大根:1本
- いんげん:適量
- 酢:大さじ3
- 薄口醤油:大さじ3
- 出汁(だし汁):大さじ3
手順
1. 大根の下処理と漬け込み
- 大根をいんげんと同じ太さに切る。
- 太さは均等になるように心がける。
- 大根を熱湯で湯がいて、しんなりさせる。
- 大根が透明になり始めたら取り出す。
- 漬け込み液を作るために、酢、薄口醤油、だし汁を混ぜ合わせる。
- 湯がいた大根を漬け込み液に入れ、味が染み込むように冷蔵庫で一晩置く。
- 途中で大根を返して味を均等にする。
2. いんげんの調理と盛り付け
- いんげんは塩茹でし、色鮮やかになるように工夫する。
- 茹で上がったら冷水にさっとくぐらせ、色止めをする。
- 大根の酢醤油かけといんげんを盛り付ける。
- いんげんは大根の周りに美しく配する。
3.切り干し大根の煮物
食感と味のハーモニーが絶妙なこの一品は、ほっとする時にも、特別な日の食卓にも映える逸品です。白胡麻の香ばしさがアクセントになっています。
材料(4人前)
- 切り干し大根:100g
- 薩摩揚げ:2枚
- 白胡麻:適量
- サラダ油:大さじ2
- 出汁:300cc
- 砂糖:大さじ2.5
- 醤油:大さじ2
- 酒:大さじ2
手順
1. 切り干し大根の下処理
- 切り干し大根をサッと水で洗う。
- ほこりや汚れをしっかりと落とす。
- ぬるま湯に20分ほど浸けて戻し、柔らかくする。
- 戻した後、水気をしっかりと絞る。
2. 薩摩揚げの準備
- 薩摩揚げを横半分に切り、さらに5mm幅に切る。
- 油抜きのために、沸騰したお湯に軽く通す。
3. 煮物の調理
- 大きめの鍋にサラダ油を熱し、戻した切り干し大根を炒める。
- 薩摩揚げを加えて一緒に炒め合わせる。
- 出汁、砂糖、醤油、酒を加えて中火で煮込む。
- 汁気が少なくなってきたら、強火にして炒り上げる。
- 照りが出てきたら火を止める。
4. 盛り付けと仕上げ
- 盛り付けた煮物に白胡麻を散らして風味を加える。
4.葛餅
柔らかな食感が魅力の吉野葛を使った葛餅は、和の心を感じさせる伝統的なスイーツです。きな粉をまぶした優しい甘さが口いっぱいに広がります。お茶請けにぴったりのこのレシピで、心温まるひとときをお過ごしください。
材料(4人前)
- 吉野葛:90g
- 黒砂糖:120g
- 水:400cc
- きな粉:適量
手順
1. 葛餅の素を作る
- 鍋に吉野葛を入れる。
- 黒砂糖と水を加え、よく混ぜ合わせる。
- 葛粉が溶けたことを確認し、弱火にかける。
- 15分程度かけて、ヘラで練り上げる。
- 半透明でひとまとまりになったら火から下ろす。
- その後、さらによく練る。
2. 葛餅の成形と冷却
- ホイルの上にきな粉を敷く。
- 練り上げた葛餅の素をなまこ状にまとめる。
- 形を整えた後、室温で冷ます。
豆知識
本日紹介したレシピや具材に関する豆知識です。
葛餅(くずもち)について
「葛餅(くずもち)」は日本の伝統的な和菓子の一種です。葛餅は、主に葛粉を用いて作られ、独特の弾力と滑らかな食感が特徴です。葛粉は、日本では古くから栽培されている葛(くず)という植物の根から作られます。以下に、葛餅の歴史、名前の由来、産地に関する豆知識をいくつか紹介します。
葛餅の歴史
- 古代からの使用:葛は日本で古代から利用されていた植物で、『万葉集』などの古文書にもその名前が登場します。葛を用いた菓子の歴史も古く、平安時代には既に宮中で食されていたとされています。
- 室町時代:室町時代になると、葛餅は茶の湯と共に広まり、茶会などで上品な菓子として重宝されました。
- 江戸時代:江戸時代に入ると、葛餅は一般庶民にも広がり、街道沿いの茶屋などで提供されるようになりました。
名前の由来
- 葛粉からの命名:「葛餅」の名前は、主原料である葛粉から来ています。葛の根から作られるこの粉は、冷やして固めると独特の透明感と弾力を持つ食品になります。
- 漢字の表記:「餅」の字が使われることから、もち米で作られた餅を連想させますが、実際には米を使用せず、葛粉を主体に作られているのが特徴です。
産地
- 吉野葛:葛餅の原料となる葛粉で有名な産地の一つが奈良県の吉野地方です。吉野葛は品質が高く、日本全国にその名を知られています。
- 産地の広がり:現在では葛粉を利用した食品は全国で製造されていますが、特に質の高い葛粉を求めるときは、吉野葛を指定することが多いです。
その他の豆知識
- 食べ方:葛餅はきな粉や黒蜜をかけて食べるのが一般的です。
- 季節の和菓子:夏に冷たくして食べることが多く、涼を取るための和菓子としても親しまれています。
- 健康への効能:葛には体を冷ます効果や消化を助ける効能があるとされ、夏バテ防止や風邪の際の食事として古くから利用されています。
- 料理への利用:葛粉は餅だけでなく、料理のとろみ付けやすり流し、葛切りなど、多岐にわたる料理に使用されます。
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